ディレクターの目線blog

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【忠告】朝ドラ『あんぱん』の先の展開のネタバレはありませんが。
やなせたかし（柳瀬嵩）氏の出自から晩年までの史実に触れます。
あとから「読むんじゃなかった…」がないよう、読む際は自己責任でお願いします。
　※以下、敬称は部分的に使い分けをします。

のぶのモデル"小松暢さん"の史実を既知の前提で書きます

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
お仕事や学校の休憩時間や移動中の方、就職活動中の方、病気療養、子育て、介護など、それぞれの生活を送る読者の皆様…
私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――

繰り返しますが、この投稿では［史実］に触れます。

「ここは知っているけど、こっちは知らない」という感じで、ややこしくなる可能性もあります。

そこで、この記事は、当ブログの下記の記事を読んでくださっているという前提で進めさせていただきます。

文中で「？」の箇所があったら、そこはすでに説明済みだということですので、ご理解ください。

NHK朝ドラ「あんぱん」主人公のモデル“小松暢さん”の父と実家,就職,二度の結婚について解説します！｜ディレクターの目線blog 

NHK朝ドラ「あんぱん」嵩の伯父・寛のモデル“柳瀬寛さん”の出自,人柄,最期について解説します！｜ディレクターの目線blog 

誕生・幼少期・学生時代・社会人・戦争体験

■出生と家系
　　・東京府北豊島郡滝野川町（現：東京都北区）に誕生（1919年2月6日）
　　・父方の実家は高知県香美郡在所村（現：高知県香美市香北町）
　　・伊勢平氏の末裔で300年続く旧家

■父・柳瀬清の経歴と家族の移住
　　・上海の東亜同文書院卒業
　　・日本郵船を経て講談社に入社、「雄辯」で編集者を務める
　　・東京朝日新聞に引き抜かれる（1920）
　　・上海に特派員として単身赴任（1923）
　　・家族は後を追い上海に移住
　　・弟・千尋が上海で誕生
　　・父のアモイ転勤により、家族は東京へ帰京

■父の死と高知への移住
　　・父がアモイで客死（1924）
　　・家族は高知県高知市に移住
　　・弟・千尋は後免町の伯父・寛（医師会長）に引き取られる
　　・母・登喜子の再婚により、嵩も伯父のもとで養育される

■学歴と芸術への関心
　　・後免野田組合小学校（現：南国市立後免野田小学校）に進学
　　・高知県立高知城東中学校（現：高知県立高知追手前高等学校）に進学
　　・少年雑誌『少年倶楽部』の愛読
　　・中学生時代より絵に関心
　　・官立旧制東京高等工芸学校図案科（現：千葉大学工学部総合工学科デザインコース）に進学
　　・同期生に風間完（今作の辛島健太郎（高橋文哉）のモデル？）が在籍

■社会人としての出発と戦争体験
　　・東京田辺製薬（現：田辺三菱製薬）宣伝部に就職（1939）
*徴兵により陸軍野戦重砲兵第6連隊補充隊に入営（西部第73部隊）（1941）
　　・幹部候補生「乙幹」に合格し、暗号担当の下士官となる
　　・支那事変に出征し、福州に駐屯
　　・戦闘経験はなく、暗号作成・解読および宣撫工作を担当
　　・紙芝居の制作と地元民への上演
　　・上海への移動中に中国軍の奇襲を受け、銃弾が耳元をかすめる
　　・上海でマラリアに罹患し、高熱に苦しむ
　　・最終階級は陸軍軍曹
　　・復員（1946）
　　・太平洋戦争にて弟・千尋が戦死

戦後・高知新聞社時代・三越時代・小松暢との結婚

■終戦直後の動向と高知新聞社時代
　　・クズ拾い会社での労働（戦友らとともに）
　　・高知新聞社『月刊高知』編集部への入社（1946年）
　　・小松暢と出会う
　　・編集・文章・漫画・表紙絵などの制作活動
　　・小松暢の上京をきっかけに自身も退職・上京

■上京と漫画家志望の始動
　　・小松暢との結婚（1947年）
　　・兼業漫画家としての決意（生活基盤の不安定を理由）
　　・三越宣伝部でのグラフィックデザイナー勤務
　　・漫画制作の本格化（社内報・新聞・雑誌等で発表）
　　・「独立漫画派」から「漫画集団」への移籍
　　・三越退職と専業漫画家への転身（1953年）
　　・漫画収入が三越給与の約三倍に到達

■三越時代の功績とデザイン活動
　　・包装紙「華ひらく」のデザイン（猪熊弦一郎と共作）
　　・レタリングによる「mitsukoshi」ロゴの挿入

©mitsukoshi

■ストーリー漫画台頭と苦境
　　・大人漫画・ナンセンス漫画の衰退
　　・漫画発表の場の減少と時代の変化
　　・『まんが学校』出演および漫画入門書の執筆（1964～1965年）
　　・『ボオ氏』で週刊朝日漫画賞を受賞（1967年）
　　・1960年代後半の活動低迷

多才な才能・アンパンマン誕生・晩年の生活・最期

■多様な依頼と「困ったときのやなせさん」
　　・舞台美術・放送作家などの受注増加
　　・漫画家とは認識されない状況
　　・コネクションによるヒット作品の誕生

■音楽・映像への進出と評価
　　・『手のひらを太陽に』作詞（いずみたくとの出会い）
　　・『千夜一夜物語』美術監督として参加（1969年）
　　・『やさしいライオン』の映画化と大藤信郎賞受賞

■サンリオとの関係と出版活動
　　・サンリオ社長辻信太郎との出会い（漫画展での接触）
　　・『愛する歌』出版（1966年）とヒットによる出版事業参入
　　・絵本制作の開始と『アンパンマン』初登場（1969年）
　　・初期アンパンマンの内容（アンチヒーロー的性質）

■絵本作家・詩人としての活動展開
　　・『詩とメルヘン』創刊と編集長就任（1973年）
　　・「漫画家の絵本の会」結成
　　・子供向け改作『あんぱんまん』の発表と批判（1973年）
　　・幼児層での爆発的な人気の獲得

■アニメ化と国民的キャラクターの誕生
　　・テレビアニメ『それいけ!アンパンマン』放映開始（1988年）
　　・逆境下での放送と成功（スポンサー不足・自粛ムード）
　　・キャラクターグッズの販売と知名度上昇

■名声と社会貢献活動
　　・各種受賞と記念館の開設（1990年代以降）
　　・公的団体のマスコットデザイン（無償提供も多し）
　　・『詩とメルヘン』編集長時代の無償協力

■漫画文化への尽力と社会貢献
　　・「まんが甲子園」設立・審査委員長としての関与（1992年以降）
　　・高知県への資金提供（2005年、賞金半減問題対応）
　　・日本漫画家協会理事長就任（2000年）
　　・協会事務所の無償提供（自社ビル）

■公的人物としてのスタイルと信条
　　・ユニークな衣装（テンガロンハット・カウボーイブーツ等）
　　・歌や踊りを交えたスピーチ
　　・「漫画家は言動も漫画的であるべき」との信念

■音楽・舞台への挑戦と新領域
　　・自作ミュージカルの上演（2001年）
　　・作曲家・歌手としてCDデビュー（2003年）

■詩人としての再出発
　　・『詩とファンタジー』創刊と責任編集（2007年）

■晩年の健康と生き様
　　・持病の多発と闘病生活（60歳代以降）
　　・「オイドル」としての自称とユーモア
　　・生前葬の企画と中止（東日本大震災の影響）
　　・アンパンマンによる復興支援活動の展開

■晩年の引退・辞任とメディア対応
　　・日本漫画家協会理事長辞任・会長就任（2012年）
　　・舞台挨拶での冗談と死生観の表現（2013年7月）

■最期と死後の対応
　　・逝去（2013年10月13日、心不全、94歳）
　　・密葬と追悼会の開催（2014年2月6日）
　　・各界からの追悼コメントと反響
　　・『やなせたかし大全』の出版（2013年11月）
　　・遺産の配分先（アンパンマンミュージアム・やなせスタジオ）

あとがき

やなせたかしさんの人生は、「愛と正義を描き続けた創作の旅」と言えると思います。

戦争を経験し、デザイナーとして働いた後、漫画家としての道を歩み始めました。

代表作『アンパンマン』は、彼の人生哲学を反映し、困っている人を助けることの大切さを伝えています。

晩年まで創作を続け、「オイドル（老いるアイドル）」として元気でお茶目に活動し続けた姿勢も印象的です。

でも、さすがに箇条書きの年表では、行間がありすぎて、結果的にやなせさんの人生のほんの一部の紹介なったことが、残念です…

参考・出展

■『アンパンマンの遺書』（岩波現代文庫）(著)やなせたかし 

■『アンパンマンの遺書』（岩波現代文庫）(著)やなせたかし 

■『慟哭の海峡』（角川書店）(著)門田隆将 

■『NHK連続テレビ小説 あんぱん 上 (1)』（NHK出版） (著)中園ミホ,(著)後藤 美奈 

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